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タンチョウの発信機追跡調査の実施について
2月26日(日)付けの北海道新聞でも報道がありましたとおり(下記参照)、道北のサロベツ原野で誕生したタンチョウが、現在、浦幌町内で越冬中です。
博物館では、25日(土)に釧路市立博物館で開催された釧路生物談話会でこの個体についての詳細情報の提供を受けており、以後、個体の現地確認を実施することになりました。
この個体は、2020年にサロベツ原野で生まれ、2021年に個体識別のためのナンバーリング(足環)を装着しています。さらに2022年11月には発信機を装着し、現在、1時間スパンで行動追跡を実施しています。
1月末から2月26日現在まで、下頃辺川沿いを稲穂~幾千世の間で行動していることが確認できています。親子と思われる3羽で行動を共にしていることが多いようです。
タンチョウはかつてはロシアなど大陸との間で移動をおこなう渡り鳥でしたが、個体数の激減にともない釧路管内で保護事業が開始され、長らく「渡り」を行っていません。しかし、サロベツ原野で採集された個体からロシア産個体群のDNAが確認されたことから、このたび大陸との間での移動が再び進んでいるのかを確認するため、詳細な行動調査が実施されているものです。
今回、浦幌で越冬している個体は、昨年は鶴居村での越冬が確認されています。大陸との移動はしていないものの、自然分散によりそうした渡り鳥本来の習性を取り戻す可能性があるのではないかと注目されています。
タンチョウは特別天然記念物のため、事故等が発生した場合には文化財保護法にもとづき届け出が必要です。
事故、けがなどの目撃情報がありましたら、博物館もしくは教育委員会へご連絡いただきますよう、お願いいたします。
浦幌町立博物館
〒089-5614 北海道十勝郡浦幌町字桜町16番地1
電話:015-576-2009 FAX:015-576-2452
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